本文へ移動

2024年度理事長所信

第68代理事長 新井 慎吾

第68代理事長 新井慎吾
第68代理事長 新井 慎吾
I.はじめに
この度、多くの会員諸兄姉の励ましにより、2024年度一般社団法人桐生青年会議所の理事長に立候補することを決意いたしました。立候補にあたりここに所信を述べさせていただきます。
2020年からはじまったコロナ禍は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更になり、ようやく落ち着きを見せました。制限を強いられた時間を取り返すように人々の賑わいで世間は活気づき、きりゅうも4年振りに制限を撤廃してお祭りの開催を決め、報道紙面やSNSも開催に向けて盛り上がりを見せています。そんな日常の裏では、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は1年を経過しても平和的解決がされず、この侵攻に端を発した物価上昇、さらに円安による輸入コストの増加によって日本は実質賃金の低下が止まりません。日本の出生率は過去最低を記録し続け、少子化による社会保障負担の増大と負のスパイラルは歯止めがきかない状態が続いています。
「青年は力である」。桐生青年会議所(以下桐生JC)を設立した先輩たちが戦後の惨状を前にして残したこの言葉に込められた想いは、今も変わりません。戦後、度重なる災害や事件が起きる中でもその時代の青年たちが奮闘し、この国は衣食住に不自由しない豊かな国へと発展しました。しかし、この日本を取り巻く現状は間違いなく国難であります。この現状は誰が改善してくれるのでしょうか。この問題は画面の向こう側のことではありません。私たちの周りで起きている、私たちの問題なのです。助けてくれる誰かを待つのはもうやめましょう。一人で起こすアクションは小さいかもしれませんが、桐生JCなら大丈夫です。このまちを良くしたいという志を持った、たくさんの熱く頼れる仲間がいます。多様性が求められる変化の激しい社会情勢になり、JC活動においてもより一層柔軟な考えが必要になりますが、68年このまちの最前線を走ってきた桐生JCであれば、連綿と紡がれた経験を軸に、職種も経歴も年齢も異なるメンバーによって、常に多角的な視点で議論を行い解決に向けて突き進めるはずです。
私たちに解決出来ない課題はありません。私たちが地域課題に活き活きと取り組む姿は、見る人に安心感を与えるでしょう。きりゅう中を笑顔にするまちづくり団体として、地域の先駆けであるという誇りを胸に、最高の仲間たちで卒業までの限りある時間を楽しみながらともに駆け抜けましょう。

II.基本的な考え
1.JCを楽しみ尽くす柔軟な組織を目指そう
JCが他のまちづくり団体と一線を画す点は、厳しさがキーワードであると考えます。青年「会議所」という名前のとおり、活動の主軸は会議であり、会議の場においてはしっかりと意見を出し合い、地域課題に向き合い議論を行います。この厳しさは想いの強さの裏返しです。地域をよりよくしたいという想いが会議における白熱した議論に繋がり、ともに活動するメンバーだからこそ、相手を想い規律や慣例に厳しく、間違っていれば遠慮なく伝え高め合っていくことが出来る、そんな愛とも言える想い故に妥協を許さないのがJCです。
真剣に取り組むからこそ、そこで活動する仲間同士は互いの絆を深め合い、そんな仲間との活動だからこそ楽しさを感じて、活動にのめり込んでいくのではないでしょうか。会議の場で相手の考えや意見を知ることが出来る楽しさ、ともに事業を構築する楽しさ、事業を通じて達成感を分かち合う楽しさ、様々な楽しさが桐生JCにはゴロゴロ転がっています。楽しみを感じながら活動し、交流していく中で楽しさを共有することで結束はより強まり、桐生JCの活動は一層勢いを増していくはずです。

一方で、世界は多様性に溢れ、企業や団体に対して求められる組織の形も様々になってきました。従来のピラミッド型の組織のようにトップダウンで意思決定を行う組織ではなく、理念を共有し、同じ目標を見て、多様性溢れる仲間一人ひとりが考えた意見を取りまとめてリーダーが舵を取る羊飼い型の組織体制が求められています。メンバー数や一人当たりの在籍年数も減少していく中で、年齢や役職、所属歴を越えて柔軟に意見を出し合っていくことで、メンバー全員が主体性をもって活動に取り組む必要があります。

2.温もりを感じられる未来を育てよう
地方都市ほど少子化が加速的に進む中、コロナ禍においては、子どものいじめ件数は増加し、自殺者数も過去最多となってしまいました。いじめの要因は様々ではありますが、マスクによる表情を隠したコミュニケーションやWebを介した画面越しのコミュニケーションが増えたこと、触れ合うことを制限された為に相手の体温を感じる経験が少なくなってしまったことも要因の1つであったと考えます。私たちが子どもの頃にやっていた「おしくらまんじゅう」も禁止され、一時は手を繋ぐことすら出来ませんでした。
表情が見えないコミュニケーションでは感情表現は疎かになり、お互いに気持ちを察し、思いやるといったことも満足に出来なくなってしまうでしょう。また、小さな感情の変化を察してももらえない状態が続くことで、他者に自分のことを理解してもらえないと感じ、自己肯定感は低いままとなってしまいます。
長かったコロナ禍を抜けた今こそ、未来の担い手である子どもたちが、ともに手を取り笑い合える心を育む必要があります。

3.私たちの自然をまもり続けよう
昭和48年に市民の自治意識向上を目的として桐生JCが桐生川清掃をスタートさせて52年目を迎えます。地域により過疎化が進み、清掃事業を開催しても住民の参加がままならない地区も目立ってきました。水は地球の命であり、名水と称され愛されるこのまちの水源は、この先もまもり続けなければならないものであり、このまちの魅力としても貴重な資源であると考えます。
コロナ禍によりアウトドアアクティビティが求められる昨今において、市外からも国籍を問わず多くの人々がきりゅうの自然を求めて訪れるようになった反面、ゴミの放置問題が後を絶ちません。
桐生川清掃事業を継続し、この貴重な自然と向き合ってきた桐生JCとして、周辺住民の自治意識だけでは自然環境の保全が行き届かない現状を改めて認識しなければならないと考えます。
桐生川清掃の在り方を見直すきっかけとし、周辺住民だけでなく、まち全体でこの魅力溢れる資源の持続的な保全環境の構築をすることで、清らかな流れをまもり、いつまでも自然の恩恵を受けることが出来るのです。

4.関東地区大会に向けて動き出そう
私たちは、実に50年振りとなる関東地区大会の主管に向けて立候補を決断しました。人口の減少とともに元気がなくなっていくまちと比例するように縮小していくLOMの実情を打破するきっかけとして、全力で取り組み、この関東地区大会を成功させる必要があります。
「段取り八分」と、ものづくりの現場ではよく言われます。素晴らしい製品を作るには、仕事に取り掛かる前の準備段階が重要です。メンバー一人ひとりが素晴らしいパフォーマンスを発揮し、最高の関東地区大会を実現する為には、この準備段階である2024年の活動こそが兎にも角にも肝心となります。前回開催された1973年当時の資料はほとんど残されておらず、時代も移り変わりました。初挑戦と言ってもいいこの状態で主管することで得られる経験は計り知れないものであり、全メンバーで取り組むことで、まちの人々が桐生JCを見る目は間違いなく変わるでしょう。
私たちが絶えずこのまちで活動し続けているのは、このまちを愛し、いつまでも誇りに満ちたまちであって欲しいと願うからではないでしょうか。繊維産業をはじめ各種産業の衰退や少子高齢化が顕著となっている現状がありますが、きりゅうは江戸の頃より町人自治により成り立ち、町人によって発展してきたまちです。今でも随所で市民がまちづくり活動を活発に行い、その精神性は脈々と受け継がれています。
このまちの新しい一歩を踏み出す起爆剤として、この関東地区大会を主管し、このまちのポテンシャルを関東地区中に存分に発信する為には、きりゅう中を巻き込んで準備を行うことが必要です。
そして桐生JCは今、存続の危機が目の前に迫ってきました。2022年度の大幅な拡大成功により多くの仲間が増えました。しかし、メンバーの年齢を見ると大半のメンバーが70周年を迎える2026年に卒業をしてしまいます。毎年約10名が卒業し、2027年の期首人数は20名となる計算です。この関東地区大会主管という大きな学びの機会を得たことを最大の好機と捉え、継続的に新しい仲間を迎え入れる環境を構築し、関東地区大会を大成功に導くとともに、桐生JCの更なる発展に繋げていく一年にすべく、拡大活動と関東地区大会への準備を推し進めていきます。

III.おわりに
2017年の入会以来、様々な役職を経験し、事業を通して仲間たちとの絆を深めることが出来ました。私自身活動する中で、自分を変えるきっかけになるような出会いもたくさんありました。楽しく活動する姿を見た家族からも「JCに行って変わったね」と言ってもらえることもあり、変化を実感しています。
JCには成長と発展の機会がゴロゴロ転がっています。役職や事業がきっかけになるかもしれませんし、パワー溢れる人がきっかけになるかもしれません。JC生活最後の
1年を理事長の職を預かり活動出来るこの縁に感謝し、自分自身も誰かにとっての成長と発展のきっかけとしてもらえるような人物となるべく、68年の歴史と伝統ある理事長職の重責を背負うことを全力で楽しみ全うすることをここに誓い、所信とさせていただきます。
一緒にワクワクしましょう。1年間どうぞよろしくお願いします。

桐生青年会議所組織図

*PDF書類をご覧になるには、AdobeR Reader(R)が必要です。アドビ社のサイトより無料でダウンロード可能です。

賛助会員・顧問

<賛助会員>

株式会社矢野   
みどり市笠懸町久宮115    TEL:0277(77)7311

桐生信用金庫    
桐生市錦町2-15-21      TEL:0277(44)8181

< 顧 問 >

荒木 恵司   桐生市長    
桐生市織姫町1-1         TEL:0277(46)1111

須藤 昭男   みどり市長
みどり市笠懸町鹿2952      TEL:0277(76)2111

籾山 和久   商工会議所会頭
桐生市錦町3-1-25        TEL:0277(45)1201

法人概要

団 体 名
一般社団法人桐生青年会議所
所 在 地〒376-0035 群馬県桐生市仲町2-9-36 桐生倶楽部内
電 話 番 号0277-46-3777
FAX番号0277-46-3776
代 表 者
理事長 新井慎吾
設立年月日
昭和31年8月26日 設立総会

一般社団法人桐生青年会議所 定款

貸借対照表

交通アクセス(事務局)

群馬県桐生市仲町2-9-36 桐生倶楽部内
TOPへ戻る